編入試験解いてみた 名古屋大2019 化学
まず驚いたのが化学の出題範囲が無機化学及び有機化学のみであったことです。たいてい、化学の出題範囲は無機化学、物理化学、有機化学というのがメジャーなのですが、名古屋大学のこの年はそうではありませんでした。かなり珍しいと思います。内容は高校化学と大学化学が両方という感じです。それでも大学化学はそこまで難易度の高いものではありませんでした。
1.無機化学
グラフェンという言葉は聞いたことはあったのですが、正直忘れてました。ついでにグラフェンの性質についてしらべたところ、このグラフェンとかいう物質、かなり面白い性質を持っていました。グラフェンは熱伝導、電気伝導の性質がかなーーーり高いそうです。そして、グラフェンの平面内での強さはダイヤモンドよりも強いのだとか・・・
キーワード:炭素、同素体、ダイヤモンド、黒鉛(グラファイト)、グラフェン、電子配置、単位格子の密度計算
2.有機化学、高分子化学
この問題はペットボトルにも使われるPETという高分子についてでした。PETのように分子内に芳香族がある高分子は頑丈になるんですよ。だからPETはほかのPEなどの高分子よりも固いです。
キーワード:ベンゼンジカルボン酸、構造異性体、フタル酸、フタル酸の合成(ナフタレンの酸化バナジウム(Ⅴ)存在下での酸化)、脱水縮合、ポリエチレンテレフタラート(PET)
3.有機化学
アスピリンの合成を試験に出すなんて面白いことするなと思いましたwwアスピリンは痛み止めとして使われる医薬品です。アスピリンが開発されるまではサリチル酸という化合物が痛み止めとして使われていたのですが、副作用もひどく、アスピリンの開発は画期的なものでした。
キーワード:Diels-Alder反応、立体保持、アルケンの臭素化、マルコフニコフ則、アルケンの合成(アルコールの脱水)、ザイツェフ則、アスピリンの合成