編入試験解いてみた 大阪大学2016 基礎工学部
全体的に難易度は高い問題が多かったです
この年の化学に関しては大学の化学の比重が他の大学よりも高い印象でした
その分、非化学の学科では問題が選択できるのはいいなと思います
逆に化学の学科ではこの三つ全部が範囲なので大阪大学専用の勉強計画が必要だと思います
問題1 物理化学
物理化学の内容はバーロー物理化学の下巻が参考になりそうでした
ただ、物理化学の今回の問題は数学的に解くような問題だなあという印象です
人が光を感知する仕組みという生物の分野と物理化学の分野が融合しており、面白い問題でした
今回の問題で出てきたレチナールという分子はビタミンAから合成されるので、ビタミンAが不足すると暗いところで物が見えなくなる夜盲症という病気になります。
微分方程式は物理の科目でばねの問題や空気抵抗の問題でよく見ますが、化学では珍しいですね
キーワード:反応速度定数、微分方程式、中間体の生成と反応、中間体の濃度と時間のグラフ
問題2 無機化学
キーワード:系統分離(鉄、亜鉛、鉛、カルシウム、銀、ナトリウム)、鉛イオンと塩化物イオンの反応、鉛イオンと硫化水素の反応(酸性条件)、鉛イオンとクロム酸カリウムの反応、鉄(Ⅲ)イオンとアンモニアの反応、カルシウムイオンと炭酸アンモニウムの反応、炎色反応の原理の説明、炭酸カルシウムの加熱の反応式、生石灰と水の反応の反応式
最初、白色沈殿は塩化銀かなと思ったんですが、塩化銀はクロム酸カリウム加えても黄色くならないし・・・あれ?でも硫化水素加えてできる黒色沈殿これなんだ??
っとけっこう難しいとかんじました"(-""-)"
ヒントは白色沈殿が加熱で溶けるというところですね、温水で解けるということは溶解度が高いのかなと、ここで考えるポイントがありました。溶解度が高いならろ液に残るはず!!
内容としては高校化学の範囲で解けますが、かなり知識量が求められるので、チャートとセミナー化学基礎+化学の両方などで対策がおすすめです
参考文献
硫化水素によって生じる沈殿一覧 | Chemihack:おうちで学べる化学
問題3 有機化学
有機化学の問題って他の大学にも言えることなんですが大きく分けると二つの問題のパターンがありますね
一つは分子の構造からその性質を考える問題
二つ目は化学反応の知識で生成物などを答える問題です
今回もそういう感じでした
内容は高校化学と大学の有機化学の両方ですね。大学の有機化学はマクマリーだけでも対応できそうでした
キーワード:マレイン酸・フマル酸の構造と性質、光学分割、アルケンの酸化(過マンガン酸カルシウムとの反応、酸性及び塩基性)、メソ体、ヘミアセタールの合成
今回はここまでです。ありがとうございました