編入体験記 高専から東工大へ

高専から大学への編入についての体験を記事にしました

こんにちは。バンブ(@kosenhennyu)です。

編入試験解いてみた 横浜国立大学2016専門化学

 

 

今回は横浜国立大学の2016年の専門化学の編入試験について解いてみました!!(*^。^*)

前回の記事では横浜国立大学の2016年の共通化学の編入試験について書いたので、今回はその続きという感じですね

やはり、共通化学の内容よりも大学の範囲が多く、より専門性が高い内容となっていました。

横浜国立大学の専門化学の編入試験の過去問では無機化学有機化学・物理化学・分析化学の四分野でした。分析化学はほかの大学だと無機化学として出ることが多いのですが、横浜国立大学では、一つの分野として出題されていました。(^0_0^)

 

 

 

 

問1 無機化学

主に電気陰性度と錯体、磁気モーメントの問題という感じでした

磁気モーメントの大きさというのは磁石の強さみたいなものです。

キーワード:NO⁺、NO、NO⁻の電子配置・結合次数、同族元素の電気陰性度の比較、結晶場分裂の大きさ(強い配位子と弱い配位子)と磁気モーメントの関係

参考文献

https://www.rs.tus.ac.jp/enomoto_lab/pastexam/IC2/IC2_2010_1.pdf

 

 

リー 無機化学

リー 無機化学

  • 作者:J.D. Lee
  • 発売日: 1982/04/15
  • メディア: 単行本
 

 

問2 有機化学

有機化学

やはり専門の化学ではマクマリー有機化学概説だけだとカバーしきれないなという印象です。マクマリー有機化学概説は化学初学者にはわかりやすく、おすすめですが、大学化学の深い専門性が必要となる場合はボルハルトショアーのような参考書が必要です。

キーワード:ベンゼンが芳香族である理由(構造、反応性)、メトキシ基が電子供与基である理由、ブロモベンゼンの合成(FeBr₃を触媒としたベンゼンのブロモ化)、グリニャール反応(第3級アルコールの合成)、ベンズアミドの加水分解(酸触媒及び塩基触媒)、Williamsonエーテル合成、Sn2反応、E2反応(第三級基質と強塩基の反応)

参考文献

https://pubs.acs.org/doi/10.1021/jo01266a021#

https://www.researchgate.net/figure/Acid-hydrolysis-of-benzamides-in-60-wt-H2SO4_fig9_221772552

What is the base catalyzed amide hydrolysis mechanism? | Socratic

マクマリー有機化学概説pp226

 

マクマリー 有機化学概説 (第7版)

マクマリー 有機化学概説 (第7版)

 
マクマリー有機化学概説問題の解き方 (第7版) 英語版
 

 

ボルハルト・ショアー現代有機化学(第8版)上

ボルハルト・ショアー現代有機化学(第8版)上

 
ボルハルト・ショアー現代有機化学 問題の解き方 (第8版)
 

 

問3 物理化学

 分子の構造といったミクロな世界から高分子製品の機械的強度というマクロな世界まで物理化学の問題の応用性を試しているようでした。今回の範囲はバーロー物理化学の上巻だけでなく、下巻からも出題されており、かなり高い専門性でした

キーワード:分子の構造と極性、電気陰性度と極性、単原子分子の温度変化による内部エネルギーの変化、単原子分子の温度変化によるエンタルピーの変化、浸透圧の計算、クラウジウス・クラペイロンの式、高分子鎖の配向と機械的強度の関係、一次反応の式、反応定数の実験的測定法

 

 

バーロー 物理化学 上 第6版

バーロー 物理化学 上 第6版

 
バーロー 物理化学 下 第6版

バーロー 物理化学 下 第6版

 

 

問4 分析化学

他の大学ではあまりないこの分析化学ですが、機器分析の原理が出てきたりとしっかり専門の問題でした。

機器分析についてはマクマリー有機化学概説やバーロー物理化学のように他の分野の参考書に記載があるので、それでカバーできそうであれば、一緒に使うのもありだと思います。

個人的には学校の授業で使っていた「基礎から学ぶ有機化学のスペクトル解析」という本は院試でも化学を使う予定の人にはおすすめです。この本では今回出題されたIRや吸光度測定のほかにもNMRや質量分析についての説明があります。

キーワード:緩衝液のpH計算、緩衝液のpH変化、緩衝液の作成、機器分析、分光分析、赤外吸収分光法(IR)、振動準位、官能基測定、吸光度測定法(ランベルトベール則)

 

 

今回はここまでです。ありがとうございました

 

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  • メディア: 食品&飲料