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問題Ⅰ
問1 (1)
問1(2)
問2(2)
問題Ⅱ
問1(1)
一辺の長さはなので、
(2)
問2 (3)
問題Ⅲ
問5
A. Lindlar触媒は不均一系触媒であり、還元反応の触媒として、アルキンからcis-アルケンを生じさせる。
C. アミノ基は通常、電子供与基であるが、酸性条件下では、窒素がプロトン化され、正電荷を帯びるため、電子吸引性となる。そのため、アミノ基は酸性条件下ではm-配向性となる。
D. SN2機構で反応が進行するため、、立体反転が伴う。
E.
F. Eで生じるヘミアセタールはアルデヒドと平衡状態であるため、リンイリドと反応してウィッテヒ反応が起こり、アルケンを生じる
今回は筑波大学 化学類の令和5年度の編入試験の過去問を解いてみたの記事です。
毎回思いますが、筑波大学の過去問は他の大学よりも専門性が深いと感じますね。
pHやネルンストの式などは編入試験でよく出る計算問題です。ジボランの分子構造が出てきたのは意外でした。
キーワード
- 硫酸のpH計算(二価の酸)
- 緩衝液のpH計算(ヘンダーソン・ハッセルバルヒの式)
- ネルンストの式
- 酸性条件下における過マンガン酸カリウムとシュウ酸の酸化還元反応
- VSEPR則 (XeF2, XeF4)
- ジボランの分子構造 (三中心二電子結合)
- オクテット則
結晶構造はNaCl型の他、CsF型や体心立方、面心立方、六方最密構造などがあり、これらの構造を覚えていなければ解けない問題も多くあります。
積分速度式はアトキンス物理化学の下巻で登場する内容であったため、求められる専門性の深さを感じました
キーワード
- NaCl型結晶構造
- 結晶の密度計算
- ボルン・ハーバーサイクル
- 化学反応速度論
- 一次反応の解析
- 積分速度式
基本的なIUPACの他、立体構造を表記するR,S表記やアルケンのE,Z表記など満遍なく出てきたなという問題です。グリニャール反応の部分でアセタールが外れているのは少しひっかけ問題のような複雑さがありました(アセタールは酸性条件で外れるのでグリニャール反応の後処理とアセタールの脱保護が同時に行われています)。リンドラー還元やオスミウム酸化などでは生じる化合物がどの異性体であるかもしっかり覚えている必要があります。
キーワード
- IUPAC命名法
- 立体配置表示(R/S)
- アルケンのE, Z表記法
- 分子内水素結合形成によるアニオンの安定化
- イス型配座の安定性
- 六員環の1,3-ジアキシアル反発
- ゴーシュ反発
- アルドール反応
- クライゼン縮合
- リンドラー還元
- オスミウム酸化
- 芳香環のニトロ化
- SN2反応
- walden反転 (ワルデン反転)
- グリニャール反応
- アセタールの脱保護
- Wittig反応 (ウィッティヒ反応)
筑波大学があるつくば市は街全体がきれいで洗練されていました。キャンパスは森と呼ばれるほどに緑豊かな面もあり、楽しいキャンパスライフが過ごせそう。つくばエクスプレスなど東京へのアクセスも良く、実際に東京のベッドタウンとしての機能も持つそう。
解答は間違いがないよう注意を払っていますが、個人が考えているものですので、ミスがあった場合はご容赦ください。コメントで教えていただけますと幸いです。
読者の方々が化学を理解するのに、少しでも役立てればこのブログを作った意味が生まれます。
参考サイト